アドネットワーク広告の運用方法とは?広告運用で悩んでいる方へ
商品やサービスなどの集客をするために、広告はかかせないものとなっています。広告は、一度配信したら終わりではなく、配信後も継続的に運用をしていくことが求められています。
Web広告には様々な種類が存在しますが、この記事では「アドネットワーク広告」について詳しく説明をしていきたいと思います。
アドネットワーク広告に対して、
「アドネットワークを活用した広告の運用ってどうやればいい?」
「そもそも、アドネットワークって何?」
という疑問を抱えている方は多いのではないでしょうか。
そんな方に向けて、この記事では、アドネットワーク広告についての概要を説明していきます。その後、アドネットワーク広告の運用方法について解説をしていきます。
この記事を読んで、アドネットワーク広告の運用方法についての理解を深めていきましょう。
アドネットワーク広告の概要
まずは、アドネットワーク広告がどういうものなのか見ていきましょう。
アドネットワークとは
「アドネットワーク」とは、Webやアプリなどの広告媒体サイトを多数束ねて、広告を配信するために掲載されたネットワークという意味です。
このネットワークの登場により、広告主は、一括して複数の媒体に広告を掲載をすることが可能になりました。
アドネットワークを活用して配信する広告
このアドネットワークを利用して配信する広告として、「ディスプレイ広告」が挙げられます。
ディスプレイ広告は、入札額(いくらで広告を配信するか)と広告枠(どこに掲載するか)ターゲット(誰に向けた広告か)などを細かく調整しながら運用していく、「運用型広告」となります。
ディスプレイ広告には、テキストベースや画像ベース、動画ベースのものなど様々な種類があります。
Webサイトの内容に連動した広告が表示されるようになっていることが多くあり、「コンテンツ連動型広告」とも呼ばれています。
これまでの主流だった純広告
アドネットワークが登場する以前は、特定媒体の広告枠を買い取って、広告を掲載する形でした。この形式の広告を「純広告」と呼ばれています。
広告枠を「買い取る」形式なので、期間中は枠を買い取った広告主の広告が、表示され続けるようになっています。
アドネットワークが解消した課題
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各媒体それぞれの
ルールで
広告を
入稿する必要がある一つ一つ掲載するのも面倒だし、そもそもどこに掲載しよう…?
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媒体A
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媒体B
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媒体C
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媒体D
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アドネットワークに
掲出するだけ!アドネットワークに入稿するだけでネットワークに属する媒体の広告枠に一括して配信できる!
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アドネットワーク
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媒体A
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媒体B
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媒体C
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媒体D
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入稿
広告主
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配信
アドサーバー
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掲載
アドネットワーク -
-
閲覧
ユーザー
これまでの純広告などの広告形式では、各媒体それぞれのルールで広告を入稿する必要がありました。そのため、それぞれの媒体に広告の配信を依頼する必要があり、また、料金形態や媒体から提供されるデータがバラバラで、広告の管理や運用が複雑になってしまっていました。
アドネットワークの登場により、これまでバラバラだった媒体をネットワーク単位でまとめることで、ネットワークに属する媒体の広告枠に一括して配信をすることが可能になるとともに、料金形態もネットワークごとに統一されたため、広告運用の管理がしやすくなったのです。
有名なアドネットワーク広告サービス
ここでは、アドネットワーク広告の代表的なサービスをご紹介します。サービスによって、広告が掲載される媒体が異なってきます。
例えば、Googleディスプレイネットワークでは、「Youtube」や「食べログ」などに掲載されますが、Yahoo!ディスプレイネットワークでは、Yahoo!関連サービスである「Yahoo!ニュース」や「ヤフオク」などに掲載されます。
ここで取り上げるネットワーク以外にも多数存在しますので、理想の配信先などをもとに、利用するサービスを決定していきましょう。
Googleディスプレイネットワーク(GDN)
Googleが運営しているディスプレイ広告を配信するためのネットワークシステムです。広告の出稿自体はGoogle広告から行います。
Googleディスプレイネットワークの特徴は、Googleが提供しているYoutubeやGmailなどのサービスや食べログなどのサイトに広告を掲載できることでしょう。
Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)
ヤフー株式会社が提供しているネットワークシステムです。
Yahoo!の提携サイト上にディスプレイ広告を出稿できるのが最大の特徴となっています。
i – mobile Ad Network
株式会社アイモバイルが運営しているアドネットワークです。
アイモバイルが運用するスマートフォン・PCに対応した国内最大級の運用型アドネットワークとなっており、多様なWeb媒体およびスマートフォンアプリ媒体を集約し、親和性の高い広告配信を行っているのが特徴になります。
一緒に覚えておきたいDSPという言葉
DSPとは、Demand-Side Platformの略で、広告主のためのプラットフォームです。ついとなる言葉にSSP(Supply-Side Platform、媒体のためのプラットフォーム)があります。
DSPは、広告主が狙いたいターゲットユーザーに対して、リアルタイムに広告枠の入札を行う、広告効果を最適化するためのツールとなっています。
-
ユーザー
WEB
サイト -
SSPに広告
リクエスト入札最高額の
DSPを伝える入札最高額の
DSPに広告配信
リクエスト入札最高額の
DSPに広告を
サイトに配信 -
90円の
広告Aに決定!各DSPに
入札
リクエスト各DSPに
入札
レスポンス130円の
広告Bに決定!
DSPによってユーザーに最適な広告が届けられる仕組みは、以下の流れになっています。
- ユーザーがWebサイトに流入
- Webサイトがユーザー情報(性別、年齢、趣味、履歴など)をもとにSSPに広告をリクエスト
- SSPが各DSPに、どのDSPの広告を配信するのか決定するためのオークション(入札)をリクエストする
- 各DSPがオークション結果(入札結果)をSSPにレスポンスする
- SSPは、DSPから送られてきた入札結果のなかから、最高入札額を提示したDSPに決定し、落札したDSPの情報がWebサイトに送られる
- Webサイトから配信決定したDSPに対して、広告配信のリクエストをする
- DSPからWebサイトへの広告が配信される
この流れはRTB(Real Time Bidding)といい、Webサイトにユーザーが訪問するたびに行われています。
また、DMP(Data Management Platform)という、特定のユーザーに対して、ユーザーの個人を特定できないかたちでデモグラフィックデータ(性別、年齢、住居地など)やサイコグラフィックデータ(趣味、ライフスタイルなど)を収集・管理・活用するツールを用いることで、より精度の高いターゲティングが可能になります。
アドネットワーク広告の良い点・悪い点
ここでは、アドネットワーク広告を利用することで広告主にどんな影響をもたらすのかを見ていきます。
アドネットワーク広告の3つの良い点
アドネットワーク広告の良い点は以下の3つです。
- 複数媒体に対して一括で広告の配信が可能
- 料金形態の統一化やデータの一元化
- ターゲティングが可能
それぞれみていきましょう。
複数媒体に対して一括で広告の配信が可能
アドネットワークにより、複数媒体を束ねるネットワークが出現しました。これにより、ネットワークに加盟しているサイトに一括で広告の配信ができるようになりした。その結果、これまでよりも少ない工数で大規模な広告配信が可能になり、トラフィックを獲得しやすくなったと考えられます。
料金形態の統一化やデータの一元化
アドネットワーク単位で料金形態が統一化されたり、データの一元管理がされたりするようになりました。そのため、広告主の行うべき予算管理や効果測定が容易になり、これまで以上に運用しやすい環境になりました。
ターゲティングが可能
アドネットワークごとに、独自のターゲティング方法があり、目的に応じた使い分けができるようになりました。また、アドネットワークに属している媒体の特徴をいかした広告配信ができるため、ある程度のターゲティングが可能となりました。
アドネットワーク広告の2つの悪い点
アドネットワーク広告の悪い点は以下の2つです。
- 意図していないサイトに広告が掲載される可能性
- アドネットワークごとに異なるシステム
意図していないサイトに広告が掲載される可能性
アドネットワーク単位で広告が一括配信されるため、広告主が意図していないサイト上でも広告が掲載される可能性があります。商品・サービスのイメージとマッチしないサイト上への広告配信は、広告主のイメージにマイナスの影響を与えてしまいます。
この問題を解決するには、アドネットワーク内で用意されているカテゴリーを活用することで、不要なサイトに広告が掲載されることを防ぐことが可能です。
アドネットワークごとに異なるシステム
料金形態などはアドネットワーク内では統一されているものの、アドネットワーク間ではバラバラです。複数のアドネットワークを利用する場合は、そのアドネットワークのシステム(課金方法やターゲティング設定など)についてしっかりと把握したうえで、各アドネットワークに合わせた運用を行うようにしましょう。
アドネットワーク広告の運用方法
アドネットワーク広告をどう運用していけば良いのでしょうか。アドネットワーク広告を運用するにあたって考えていくべき項目を挙げながら考えていきましょう。
アドネットワーク広告の配信方法
アドネットワーク広告の配信方法は2つあります。
ターゲティング配信
ターゲティング配信とは、広告主やアドネットワークが保有している情報に基づき、広告を配信する方法です。
広告主が保有する情報には、サイト訪問履歴や電話番号、メールアドレスなどがあり、アドネットワークが保有している情報には、性別や年齢、興味などがあります。
ノンターゲティング配信
ノンターゲティング配信とは、配信先を指定せずに、アドネットワーク内の媒体全てに配信する方法です。
現在は、ユーザーの情報をもとに、パーソナライズした情報を届けることや、ユーザーが求めていることを提供することが重要視されているために、ターゲティング配信が主流となっています。
アドネットワーク広告の課金形態
主な課金形態として、「CPM課金」と「クリック課金」の2つが挙げられます。
CPM課金
CPM課金とはCost Per Mille、広告が表示回数ごとに課金される仕組みです。Milleとはラテン語で1,000を意味し、広告主は、広告が1,000回表示されるごとに料金を支払います。
CPM課金では、広告を表示することが重要になるため、新商品・サービス発売や会社のブランディングなどの、多くの人に広告を見てもらいたいときに有効な形態となっています。
クリック課金
クリック課金とは、広告がクリックされるごとに課金される仕組みです。
クリック課金では、広告をクリックしてもらったあとが重要になるため、サイトを訪れて「お問い合わせ」や「商品・サービスの購入」をしてもらいたいときに有効な形態となっています。
アドネットワーク広告運用ではDSPを活用しよう
アドネットワーク広告を運用していくには、DSPを併用することがポイントになるでしょう。
先にも述べましたが、DSPとは、広告主が狙いたいターゲットユーザーに対して、リアルタイムに広告枠の入札を行う、広告効果を最適化するためのツールです。
アドネットワーク横断して、のターゲットユーザーに対してDSPを用いて最適な広告を掲載することが可能です。蓄積されたデータを使った、より正確なターゲットのセグメントをもとに、「特定の個人」に対して広告を表示させることができます。
そうすることで、広告の費用対効果を高めていくことができるでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は、Web広告の中でもアドネットワーク広告に焦点を当てました。
記事の内容をざっと振り返ると、
- アドネットワークとは、Webやアプリなどの広告媒体サイトを多数束ねて、広告を配信するために掲載されたネットワーク
- アドネットワークの登場により、料金形態もネットワークごとに統一されたため、広告運用の管理がしやすく
- アドネットワーク広告の配信方法には、「ターゲティング配信」と「ノンターゲティング配信」がある
- アドネットワーク広告の課金形態には、「CPM課金」と「クリック課金」の2つがある
- アドネットワークとDSPを併用して運用することで、広告の費用対効果を高めることができる
といった内容でした。
この記事を読んだ方が、少しでもアドネットワーク広告についての理解を深める力になれましたら幸いです。
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