Web広告って何それ、美味しいの？

例の如くまずはなぜこの記事を書こうと思ったのかをご説明させていただきます。

最後まで見ていただければ、中々お洒落なバナーが見れます。

私が過去に担当させていただきました、クライアント様のお話です。

商品開発後、楽天やamazonなどのモールを中心に順調に売上を伸ばしていたのですが、さらなる販売促進を検討する中で、「web広告」という手法にたどり着きました。

インターネット普及率が95%を超える日本において、TVや新聞などの所謂4マス広告に比べて安価に利用できるweb広告を検討するのは当然の流れかとは存じます。

ですが、そこで問題だったのはクライアント様のweb広告に関しての知識・経験が乏しかったこと。

そのことによって、自社の状況にとって、正しい広告代理店を選ぶことができず、結果広告費予算のみが消化されていく状況に。

広告代理店の担当に聞いても、

「ブランディングにはなっている」

や

「認知が広がっているので、数値に出ていなくても集客につながっている」

などとお決まりの定型文の返答。

それでも、専門知識のない自分がこれから勉強するよりも、専門の代理店さんにお任せした方が良いと信じて、代理店を代え、数社にお願いしながらも、なかなか改善できぬまま。

一時期は、一つ1,980円の化粧水を売るための広告コストが、15,000円かかる自体にまでなり、弊社にご相談いただきました。

市場調査や、メインターゲティングの調査、ロイヤルカスタマーの属性分析などをやらせていただいた上ではございますが、結果として、web広告に関しては不要な広告予算をカットし、成功報酬型のスモール広告にシフト。

余った予算でTVCMやPRなどの施策を行い、web広告手法単体でも、そして企業単体でも、CPA（費用対効果）の最適化と、商品の販売促進の両立を約半年でお手伝いさせていただきました。

広告の会社を経営している私が言っていいことなのかはわかりませんが、究極的には、web広告は自社で実施された方が、圧倒的に費用対効果が高いです。

ただ、腕の良い広告運用者や設計のできるマーケッターは採用コストや、給与水準なども高く、また工数も多大にかかるので広告代理店をご利用された方が良いケースももちろんございます。

しかしながら、上記のクライアントさんを悪くいうわけではございませんが、「web広告」の手法や、特徴、運用方法、広告の中での立ち位置を知らないままなんとなくで広告を始めるのは非常にリスクが高いのです。

広告運用では全体の目的や、販売戦略に基づいて適切な広告手法を選択することが重要でございます。

今回「広告とは〜」という題材で、記事を書かせていただく背景と致しましては、商品に販売促進にあたって、

• その広告手法がどのような役割のもので、
• どのような効果が見込めるのか

をご理解するためにお役立ていただけますと幸いと思い記事作成に当たらせていただきました。

序文が長くなってしまいましたが、是非ご覧いただけますと幸いでございます。

「広告代理店」と「マーケティング会社」の違い。

よく勘違いされている方がいらっしゃるのですが、「広告手法」とは「マーケィング」の一部でしかなく、「広告代理店」と「マーケティング事業」の間には大きな違いがございます。

一般的に広告代理店は、「リスティング」や「SEO」、「インフルエンサー」や「SNS」など特定の広告手法に特化して、営業活動を行ってらっしゃるところが多くございます。

一方で、マーケティング会社は、クライアント様の業種、市場での立ち位置などを分析した上で、必要な広告手法をご提案させていただく立ち位置となります。

一般的にリスティングなどのPPC系の広告手法からご検討を始めるクライアント様が多いかと存じます（圧倒的にPPC系の代理店の数が多いため）が、マーケティング全体の観点からすると、PPC広告を利用される上で、現状の貴社の状況が、それに適したフェーズなのかを判断する必要があるということをご理解いただけますと幸いでございます。

Web広告とは

早速、web広告の概観についてお話しさせていただきます。まず、下記の図を使って簡単にご説明させていただきます。

「Web広告」とよく並び称される「マス広告」の最大の違いは特定のオーディエンスに配信ターゲットを絞って配信（広告とユーザーとの接触機会）ができる点にあります。

TVや新聞などの不特定多数のユーザーに対して配信する広告とは異なり、上記の図のように「顕在層」「準潜在層」「潜在層」それぞれのカスタマーオーディエンスの状況に応じて、適切な広告手法を選択できることが、マス広告と比べた際のweb広告の最大の利点であり、魅力と言えます。

オーディエンスとは

オーディエンスとは、特定の興味や関心、趣味趣向などに分けられたユーザーのグループのことを指します。例えば、車買取の広告運用をする際事業計画段階で設定したペルソナをもとに40代〜50代男性かつアウトドア愛好の趣向があるというグループに対して広告を配信することを、オーディエンスターゲティングと言います。

Web広告の課金形態

Web広告の特徴として、その課金形態の違いがございます。

１クリックあたりで費用が発生するリスティングなどに代表されるCPC型課金や、SNS系広告媒体などでよく見かけるインプレッション課金型など使用する広告媒体や用途に応じて様々な課金形態がございます。Web広告の世界では当たり前のように使われている用語ではございますが、1つのCV（コンバージョン：お申し込みの発生や、商品購入の発生など）をいかに安価で獲得するかが運用担当者の腕の見せ所となります。

課金方式	内容
クリック課金型（CPC）	広告の1クリックに対して料金が発生
インプレッション課金型（CPM）	広告の表示回数に対して料金が発生（1,000回単位が一般的）
エンゲージメント課金型（CPE）	SNS上でのユーザーの行動（シェア、フォロー、クリックなど）に対して料金が発生
成果報酬型（CPA）	コンバージョン（商品の購入や会員登録など）に至った場合にのみ料金が発生
配信数型	配信した回数に対して料金が発生
広告視聴単価型（CPV）	動画が視聴された場合に料金が発生
期間保証型（CPD）	指定された期間、特定ページへの広告掲載が保証され、期間ごとに料金が発生
ページビュー保証型	一定期間中のページビュー（PV）数が保証され、最低PV数ごとに料金が発生

Web広告の種類と役割

当然のことながら、web広告には果たすべき役割がございます。マーケティングを実践する上で「認知」→「興味関心」→「検討」→「購入」から「リピート」→「アップセル」→「クロスセル」→「ロイヤルカスタマー化」というデュアルファネル（下記・図）の考え方の中で、それぞれの広告の役割を認識して、運用設計を行うことが重要でございます。

多くのクライアント様の広告運用がうまくいかない要因の一つに、デュアルファネルの設計がうまくいっていないという点がございます。

よくあるケースですと、リスティング広告を運用しているものの、なかなか費用対効果が合わない、問合せや購入などの申し込みの件数が伸びていかないというご相談をよくいただきますが、リスティング広告を含めた検索連動型の広告は「すでに検討しているユーザーを購入転換させる」ための広告手法ですので、企業やブランドの認知度及び、検討しているユーザーの総数などに依存する形で成果数が反映されていく広告手法でございます。

指名キーワード（商標名やブランド名など）の検索ボリュームがない状態で、検索連動型広告にいくら予算を注ぎ込んだとしても、費用対効果が見合わないというケースが多々見られるのです。

そういった際は、商材の種類に応じて、PR系の試作であったり、インフルエンサー試作、アフィリエイトなどの口コミ系・他社比較系の施策を実施することで、「顕在ユーザー」の母数を増やすことによって、改善されます。

下記におおよそのチャネルの役割分布図を作成いたしましたので、ご確認のうえ各広告手法の説明をご覧いただけますと幸いでございます。

Web広告各手法の解説

検索連動型広告/ディスプレイ広告

検索連動型広告とは、ユーザーが検索エンジン（SE）で検索を行った際に、そのキーワードに連動して表示される広告のことを指します。

「web広告」で、検索を欠けた際に、広告という表示とともに表示される広告を見たことがない方はいらっしゃらないと思います。

特徴といたしましては、ユーザーの検索したキーワードに応じて広告が表示されるため、ある程度ユーザーのオーディエンスに対してターゲティングができるという点がございます。

例えば　「web　広告」というキーワードで、googleやyahooなどで検索を行うユーザーは、「web広告」について何らかの情報を集めたいユーザーといったオーディエンスと言えることができます。

ディスプレイ広告とは、検索連動型広告に対して、ディスプレイ広告（コンテンツ広告とも呼ばれます。）は下記のyahooの本体サイトの画像のように、特定のサイトの特定の場所にて表示される広告のことを指します。

ユーザーの検索という行動をもとにある程度のターゲティングを行える検索連動型広告と比べ、ディスプレイ広告は、不特定多数のユーザーに向けて配信を行うため広告手法であり、ブランド認知度の向上や商品のユーザーナーチャリングなど成果を獲得するというよりは認知拡散の効果を狙って使用されるケースが多くございます。

ユーザーの検索という行動をもとにある程度のターゲティングを行える検索連動型広告と比べ、ディスプレイ広告は、不特定多数のユーザーに向けて配信を行うため広告手法であり、ブランド認知度の向上や商品のユーザーナーチャリングなど成果を獲得するというよりは認知拡散の効果を狙って使用されるケースが多くございます。

google広告

　このページをご覧いただいている方でgoogleを知らないという方はいらっしゃらないかと存じます。2億4000万人のユニークユーザーを1日の検索数は35億回と言われる検索エンジンがGoogleでございます。

そのgoogleを使った広告手法がgoogle広告でございます。Google.comの誕生から2年後の2000年10月に「Google AdWords」としてリリースされ、その後2018年のブランド名変更により「Google 広告」に名称が変わりましたので、AdWordsという名称で馴染みのある方や、少ないとも思いますが提案の際の資料などでAdWordsという言葉を使われている方もいらっしゃるかと存じます。

課金形態に関しては、CPC/CPMに属する広告手法で、まさにweb広告手法の花形であり王道とも言えるチャネルでございます。

Googleの検索連動型広告はもちろんですが、何百何千のウェブサイトで構成されるディスプレイ広告やyoutube広告など多様な広告手法の総称としてgoogle広告と呼ばれています。

リスティング（googleアドワーズ）

リスティング広告とは、検索連動型広告のことを指します。最大の魅力はキーワード単位で広告出稿ができるという点でございます。上述したとおり、検索キーワードでユーザーのオーディエンスをある程度絞ることが可能なため、より健在的なユーザーに対してのアプローチが可能でございます。

またSEOなどのコンテンツ施策と異なり、基本的には設定さえ完了すれば即時、広告の出稿が可能な点も大きな魅力でございます。

広告の表示の順番は、広告ランクという基準で判断されております。広告ランクは、広告ランク＝入札単価×品質スコアという指標に基づいて算出されておりまして、よく勘違いされている方が多いのですが、広告ランク（広告の掲載順位）は、CPCの入札単価のみで決定するわけではございません。

もちろん過剰な予算を設定すれば、掲載面を獲得できるかとは存じますが、間違いなく費用対効果は合わないでしょう。

広告を出す目的は、広告ランクをあげることではなく、より費用を抑え、いかに成果を獲得することになりますので、この品質スコアをいかにしてあげるかが非常に重要となりますし、自社で運用する際や代理店を選定する際にもっとも注視すべきポイントとなります。

広告ランクのあげ方

品質スコアを決める重要な要素として、基本的には下記の3つがよく取り上げられます。

1. クリック率（CTR）
2. 入札キーワードと広告文の関連性
3. リンク先ページ内容の関連性やユーザビリティ

これらチェックポイントによって、1～10の品質スコアが決定され、更に品質スコアに入札価格が掛け合わされた結果で掲載順位が決まりますが、そのほかにも下記の要素が組み合わせの中でスコアが設定されていると言われております。

品質スコアは、

1. 広告の推定クリック率
2. 検索語句（検索クエリ）と設定キーワード及び広告文のマッチング
3. 設定キーワードと広告文のマッチング
4. 該当するアカウント全体の実績
5. 表示URLのクリック率の過去実績
6. ランディングページの透明性・わかりやすさ
7. ターゲット地域でのアカウントの掲載結果
8. ターゲットデバイスことの掲載結果

リスティング運用の広告代理点から、既存の代理店から切り替えませんか？リスティング始めませんか？と言うご提案を受けるのは事業者の方であれば日常茶飯事であると思いますが、品質スコアのあげ方は細かい部分で言うと代理店ごとに微妙に差異がございます。ご提案をいただいた際には、「貴社の戦略として品質スコアはどのようにあげるのですか？」と聞いてみても良いかもしれません。

GDN（ディスプレイ広告）

ディスプレイ広告とは、webサイトやアプリ上の広告枠に表示される画像、動画広告やテキスト広告のことで、バナーで表示されることが多く、「バナー広告」と呼ばれることも多い広告です。

リスティング（検索連動型広告）との明確な違いとしては、リスティングが検索に連動することで、明確なユーザーニーズをもとにターゲティングするのに対して、ディスプレイ広告は、yahooや楽天などのポータルサイトのトップにも掲載されるためより幅広いノンターゲティングでの広告効果が期待できる点やリスティング広告がテキストのみなのに対して、画像（バナー）広告や動画広告なども選択肢になると言う点がございます。

Yahooや楽天などのディスプレイ広告は何となくイメージがつく方も多いとは思いますが、Googleのディスプレイ広告と聞いてどこに掲載されているかをイメージできないと言う方もいらっしゃるのではないでしょうか？

Googleのディスプレイ広告は通称GDN（グーグル　ディスプレイ　ネットワーク）と呼ばれます。Googleは他検索エンジンとは異なり検索に特化しているため自社サービスを持っていないため、Googleに登録されている提携パートナーメディアの出向枠に広告が表示されます。

提携先の一例としては、

• YouTube
• BIGLOBE
• アメーバブログ

などが有名でございますが、グーグルアドセンスに登録している個人運営のサイトや、企業のコーポレートサイト・サービスサイトなども含まれるため多種多様な配信先が担保されています。

広告運用面ですと、GDNの最大の特徴でもあるコンテンツターゲティングを駆使することで、キーワードを設定し、そのキーワードに関連性が高いサイトに広告を表示することが可能です。

関連性の高いサイトに表示されるので、あなたの商品サービス自体は知らなかったが、ニーズはあるという潜在的な客層にアプローチすることができます。

例えば、シミやシワなどに悩んでいる人に向けての商材をGDNを用いてディスプレイ広告を打つという場合、「４０代　シミ」などのキーワードを登録しておけば、そのキーワードでクローリングされているグーグルアドセンス登録メディアに表示されるといった具合です。

またGDNには「アフィニティカテゴリ」というターゲティングがあります。
ユーザーリストを追加することで、YoutubeやGDNでコンテンツを見ているユーザーに対して、ユーザーの興味に合わせた広告を表示します。

例えばスポーツ・ファッションなどのカテゴリをリストから選択することで、そのカテゴリのファンと思われるユーザーに広告を表示することができます。

googleレスポンシブ広告

ディスプレイ広告をお話しする上で忘れてはいけないのが、googleレスポンシブ広告です。正式名称としては、Google レスポンシブ ディスプレイ広告（RDA）と言いますが、基本的にはレスポンシブ広告などと略されるケースが多いです。

ディスプレイ広告は画像（バナー）を使った広告が多いというお話を上述でいたしましたが、掲載されるメディアの広告が表示されるスペースは当然、サイトによって異なりますので、掲載される際にサイトのデザインが崩れたり、バナーのサイズが大きすぎる、テキストの文字数が多すぎて、伝わりづらい表現となってしまうと思われがちです。

さらにいうと、ディスプレイ広告はユーザーニーズに応じて表示されるリスティング広告とは異なり、大雑把なターゲティングで潜在層に向けてリードを広げていく広告のため当然CVR（コンバージョンレート：成果発生する確率）は下がってしまう傾向にあります。

その課題のソリューションとして生まれたのが、Googleレスポンシブ広告です。

機械学習モデルを用いてユーザーにより関連性の高いアセット（画像、広告見出し、ロゴ、動画、説明文）の組み合わせを表示することができ、複数のアセットを登録しておくことによって、さまざまな組み合わせの中からユーザーにより関連性の高い組み合わせを掲載できるのがGoogle 広告の「レスポンシブ ディスプレイ広告（responsive display Ads、RDA）」です。

アドネットワークとは

アドネットワーク（Ad Network）とは、複数の広告媒体（Webサイトやソーシャルメディア、ブログ等）を集めて広告配信ネットワークを作り、それらの媒体に広告をまとめて配信する仕組みのことを指します。

まさにGDNはその代表格とも言えるものなのですが、例えばペット関連メディアのアドネットワークや、化粧品関連メディアのアドネットワークなど、近年アドネットワークの細分化が進んでおりますので、その根幹的な立ち位置となるGDNとは分けて考えられるケースも増えております。

YouTube広告

もはや知らないという方はいらっしゃらないとも思いますが、youtubeは全世界で10億人以上が利用していると言われる世界最大の動画プラットフォームです。

YouTubeは、YouTube社が制作、運営を行っているサービスです。2006年にGoogleに買収され、Googleの様々なサービスと連携を行うことが可能になりました。

YouTube広告と一重に言いましてもその手法は一つではございません。

大まかに分類すると４つの広告配信方法に区分されますので簡単にご説明させていただきます。

インストリーム広告

インストリーム広告とは、youtubenの動画再生中に流れる広告のことを指します。

再生から5秒後にスキップできる広告で、Youtubeをよく試聴する方は確実に一度は見たことがあるかと存じます。

課金タイミングについてお話をしておきますと、YouTubeインストリーム広告の課金タイミングは、5秒後のスキップするボタンが表示後スキップされず広告動画が30秒間以上流れた場合になります。

アウトストリーム広告

アウトストリーム広告は、スマートフォンやタブレット向けの動画広告のこと。Googleのパートナーサイトやパートナーアプリ内に表示されます。YouTubeのホームページでは表示されません。動画広告が2秒以上視聴された場合に、課金されるシステムとなっています。

ディスプレイ広告

こちらは上述でご説明したディスプレイ広告のYouTube版と思っていただくとご理解いただけるかと存じます。動画の検索結果欄や、関連動画のサムネイルの左下にPRとして表示される動画のことです。

GDN同様、検索結果欄に出てくる広告になりますので、インストリーム広告に比べてユーザーから認識される確率としては低くなっておりますが、幅広い層へのリーチが可能です。

課金タイミングはCPM（インプレッション課金）になりますが、動画のクリックからのCVRは比較的高い広告手法になるため、質の高い動画広告を配置する必要がございます。

バンパー広告

バンパー広告は、インストリーム広告と同様に動画本編の再生中に流れる動画広告のことですが、その特徴としては6秒という短い動画広告であると同時にスキップできないという点でインストリームとは大きく質が異なります。

課金方式は1000回以上の再生から課金発生という形になり、6秒という短い動画ですが確実に最後まで見られる動画広告ですので、短くかつインパクトのある動画を制作する必要がございます。

yahooプロモーション広告

これまでGoogle広告についてお話しして参りましたが、日本のweb広告マーケットでGoogleとよく並列で語られるのがyahoo広告です。正式名称をYahooプロモーション広告と言い「yahooスポンサードサーチ」「YDN（ヤフー ディスプレイ　ネットワーク）」「Twitter広告」の三つの広告手法の総称として使われます。

yahooスポンサードサーチ

yahooスポンサードサーチは、Google広告でいうリスティング（Googleアドワーズ）です。Yahoo!Japan上で検索されたキーワードに応じて表示される検索連動型広告でございます。

日本の80%のインターネットユーザーがyahooを利用しているというデータがあり、幅広い年齢、ユーザー層に向けてリードを引くことができる検索連動型広告になります。

YDN（ヤフー　ディスプレイ　ネットワーク）

YDN（ヤフー　ディスプレイ　ネットワーク）とは、Google広告でいうところのGDNになります、Yahoo!ニュースやヤフオク!などYahoo!Japanのコンテンツページの他、提携サイトのコンテンツページに広告を表示するサービスのことです。

上記のような幅広い提携メディアへの配信が可能なです。

Twitter広告

Yahooプロモーション広告の中で意外と知られていないのが、Twitter広告でございます。Twitterは世界の全体ユーザー数３億５千万人、日本の月間アクティブユーザー数4500万人が利用しているソーシャルネットワークサービスでございます。

そのTwitterの広告運用はyahooプロモーション広告上で運用可能でございます。

Twitter広告とは、Twitter利用者のタイムラインのフィード欄や検索結果、おすすめユーザー欄に広告を掲載出来るサービスです。

TwitterはSNSの移り変わりの激しい日本においてかなりのUU数をキープし続けており、趣味や文化などに多種多様なオーディエンスが存在している広告媒体になります。

YahooやGoogleなどに比べてユーザー属性を絞りやすいことが特徴でございます。

SNS運用広告

Facebook広告

Facebookの説明は今更必要もないかもしれませんが念の為解説させていただきます。アメリカのハーバード大学出身のマークザッカーバーグが立ち上げた、ソーシャルネットワークサービスで、世界中にユーザーがおり日本国内でも月間アクティブユーザーが2,700万人となっています。

日本国内のアクティブユーザー数は年々減少傾向にありますが、ビジネスツールとしての活用がされている側面もあり、特にB2B領域の広告ではかなり重宝されております。

さらにFacebook広告では、購買ファネル（上述したデュアルファネルの左側の部分）の各階層、「認知」「興味関心」「検討」「購入」のそれぞれに対して目的を設定することができることも大きな魅力の一つです。

課金の方式はCPC課金とCPM課金になります。

ターゲティング広告

Facebook広告の一番の特徴としてよく語られるのが、ターゲティングの精度の高さになります。Facebookをご利用されている方であればご存知かとは存じますが、Facebookに登録の際、性別や生年月日はもちろん、学歴や職歴、役職や趣味・趣向に至るまで細やかなパーソナルデータを登録する必要がございます。

GoogleyやYahooのリスティング（検索連動型広告）もキーワードによって精密なオーディエンスターゲティングを可能にしておりますが、Facebookの場合は個々人で登録したパーソナルデータをもとにオーディエンスデータを設定することが可能でございます。

フィード/バナー/メッセンジャー

Facebook広告が配信される場所は多岐に渡るのですが、代表的なものをご紹介させていただきます。

フィード広告/インフィード（タイムラインの中）

バナー広告/フィード欄の右側

メッセンジャー広告

instagram広告

Facebook広告のもう一つの目玉の広告手法が、instagram広告です。直近の利用者数はFacebookを大幅に超え、日本で約3300万人のユーザーに利用されているSNSです。Instagramは写真やショートムービーを投稿できるサービスですが、Facebook広告と連動しているため、精度の高いオーディエンスターゲティングが可能となっており、かつ画像や動画、カルーセル広告など様々な広告形式をとることができます。

課金形式はFacebookと同じCPC/CPMで利用することができ、広告の管理画面もFacebook広告の管理画面で運用を行うことができます。

ユーザーの属性として、若年層の利用の割合が高く認知拡散に効果があると見られがちですが、近年ユーザーの年齢層も上がってきており、B2C商材を中心に成果の獲得にも有用性が出てきております。

フィード広告

静止画1枚とキャプション(テキスト)を表示することができる広告です。画像は「正方形」「横長(長方形)」「縦長」の3パターンの表示方法があり自由にカスタマイズが可能です。インスタグラムのタイムライン上フィード部分に表示され、Instagramの写真を投稿するSNSという特性上、ユーザーにも違和感を抱かせずらいという利点もございます。

ストーリーズ広告

ストーリーズ広告は、1枚の画像または1本の動画を表示することができる広告です。インスタグラムのストーリーズフィード上に自然と挿入されるため、ユーザーへの認知促進やブランディングなどにも有用です。

画像・動画共にフルスクリーン対応の9:16にて入稿する必要があります。

LAP（ライン　アド　プラットフォーム）

FacebookやInstagramを利用されていない方でも、メールやSMSに代わる連絡ツールとして、LINEをご利用されている方は多いのではないでしょうか？我々日本人にとって今や切っても切れない必須のツールとなっているLINEでございますが、LINEの日本国内の月間ユーザー数は7,900万人。（2019年1月発表時点）と、他のSNSと比べてもダントツで利用者の多いものとなっております。

LAP（ライン　アド　プラットフォーム）は、LINEのユーザーに向けて広告配信を行う広告手法です。配信面としては、LINEのタイムライン以外にも、LINE NEWS、LINEブログ、LINEマンガ、LINEポイント、さらに、最近はトークリストの上部にも広告（Smart Channel面）が配信可能となっております。

多くのUU数を持つLINEだからこそ、認知拡散の効果や、配信による販売促進効果はかなり期待できる部分がございますが、LINE公式アカウント/＠の友だちオーディエンス配信、CV類似最適化配信なども登場し機能も充実してきているものの、ターゲティング精度がFacebookに比べまだまだ高くないことや、広告の審査が商材のみならず業種や企業自体も審査されるため、そのほかのSNS広告に比較して審査通過のハードルが高いという点は注意が必要です。

課金方式は、CPC/CPM方式ではございますが、LINEの場合最低出稿金額が決まっているため広告出稿の際には注意が必要です。

手動入札の場合の最低入札単価は、CPC24円、CPM400円。
自動入札の場合の最低獲得単価は、CPC36円、CPA1,200円です。

出稿を検討される際はご留意くださいませ。

アフィリエイト

アフィリエイト広告とは、成功報酬型の広告手法の総称のことを指します。

アフィリエイターと呼ばれる個人の方や成功報酬型の運用を行う広告事業者がCPA課金型で広告運用を行うことの総称でございます。

そもそもの本義的な部分では、企業の販売促進を個人が、自信のブログやSNSなどで発信を行い、レコメンドを行うことで成功報酬を受け取るという広告のモデルでしたが、副業ブームや、アドテクブームなどの煽りを受けて、個人のみならず法人が取り組むケースも珍しくなくなっております。

基本的には、ASPと呼ばれるプラットフォームに登録し、アフィリエイターを募集するという流れになりますが、近年ではASPを介さず直接取引を行うケースも増加しております。

最大の特徴は、CPA課金型（成功報酬型）という部分で、成果地点（成功報酬が発生する地点）と成功報酬を広告出稿主の方で自由に設定することが可能な点でございます。

しかしながら、他の広告手法とは異なり、アフィリエイト広告の場合は、案件実施の選択権がアフィリエイター(メディア運用者)側に依存いたします。そのため競合他社の条件よりも低い成功報酬や、深い成果地点などを設定してしまうと、取り組む媒体がおらず広告手法としての効果が現れないというケースが多々起こります。

成功報酬型というのは広告主様にとってリスクが少なく非常に魅力的な広告手法ではございますが、成功報酬である以上、掲載先の媒体の裁量権にかなり左右される広告手法と言えます。

昨今のアフィリエイト市場は、ブログやSEO記事に限らず、上述してきたGoogle広告やyahoo広告、SNS広告などを駆使して成果を獲得するメディアが増えてきておりますが、アフィリエイト広告運用の副産物として、口コミやレビューの量産という面がございますので、自社の指名系キーワードのSEO面の口コミが悪い、風評被害の対策をしたいというケースでも有用な広告手法と言えます。